不感症

頑張りたくない。頑張りたくない、の極限まで来てる。一体どうしてこんなことになってしまったのか。

 


「何故頑張れないか」を考える前に、「何を頑張りたくないか」、「何なら頑張れるか」を考えてみることにした。もっと言うと、「頑張る」という言葉に身構えているだけな気もするので、「何に対してなら情熱を注げるか、愛着を持てるか」という観点で考えてみることにする。

 


で、現在の私は、一言でまとめると「コスパが悪いことをしたくない」、に尽きるんじゃないかと思った。長い時間をかけて頑張らねばならないことに対しては、一言目に「どうせ長生きするはつもりない。そのうち死ぬ予定だったから、それにかけたお金とか全部無駄になる」が来る。

じゃあ、何ならお金をかけられるか、というか、実際にお金をかけているものは……

好きなアーティストの諸々には惜しみなく金を使っている。すみません。気持ち悪くて。と言っても、後先考えずに使うわけじゃない。決まった額はきちんと貯金して、使える範囲のお金でアーティストを応援したいだけだ。応援というか、私が楽しいからってだけかもしれない。キモ。大抵、新しく出たCDやDVDを買う。「特典会に必ず参加するため」という理由で大量のCDを買うことはないが、とりあえず買った分は応募しておく。そして、コンサートが発表されれば、行ける範囲の日程のチケットを取る。私は地方に住んでおり、コンサートに行く時はどうしても泊まりになるため、航空券やホテルを手配する。コンサートという素晴らしい予定が入れば、身なりを整えたくなるので、新しい服を買う。誰の目にも止まらないが、私が自分で納得したいがために服を買っている。好きな服を着て好きな人に会いに行く方が楽しい。

アーティストのイベントに限らず、好きな人たちに会う時はお洒落したいし、出来る限り可愛く在りたい。身なりばかり気にしすぎだとは思う。たまに何のためか分からなくなる。でも基本は、自分のためだったはずだ。褒められたいとかじゃなく、私が私のことを好きでいたい、というより、嫌いになりたくないからだと思う。

 


で、書いてみたら他にお金使うことある?っていう……

ないかもしれない。本当に、ないかも。どうしよう。しかし、決まった額の範囲内でお金を使い、貯金もしている(やっと目標額に達して安堵したところ)のなら、別に何ら問題はないはずなんだけど、これ以外に情熱持てないのって大丈夫か?と、ふと思った。私、ただでさえ何も持ってない人間だし。

ただ好きなことしてるだけで、何も努力してない。お金稼いで貯めるのは努力?毎日やることやって、ちょっと我慢すれば勝手に貯まるから努力ではない。私の給料、雀の涙だけど。健康体を保つのは努力?やっとそういう状態保てるようにはなったけど、それって当たり前のことだしね。

じゃあ、何、新しいことを始めて、血流して努力すれば、それでやっと自分のこと認められるって?しかし、悲しいことに何に対しても興味がわかない。新しく何かを始めよう、なんてそんな情熱をもてるものないし、気力がない。そういう出会いがあった時に頑張れる自分であればいいだけで、今何も無いからって、新しく頑張れること探そうとするのも何か違和感を覚える。

あれこれ、頑張れない(頑張らない)理由つけて、その場に留まろうとしてるだけな気もする。では、頑張らずにその場に留まるのはいけないことか?べつに、いけないことではない。罪ではない。ただ、何もしていないということに、ほんの少し罪悪感が湧くだけでしょ。

だるい。ここまで書いたけど何書こうとしたかも忘れた。とにかくだるい。頑張りたくないだけ。全く頑張ってないくせに、それなりに真面目に頑張ってるふうに振る舞うのは上手かったのかな。いや、これは流石に全方位に失礼な気がする。頑張りたくない。面白いこととか何もない。好きな人にまつわることすら学びたくない。めんどくさい。

 


私という人間が生まれてしまったからには、私という人間と出会ってしまったからには、なるべく死なないでいた方が誰も傷つかないのかも。こんな人間でも、というか、どういう人間とか関係なしに、存在の喪失は悲しいものだから?

じゃあ人のために生きなくていいよ、別に頑張ってくれなくて結構ですよ、って言われたら、私死ぬのかな。ちゃんと死ねるのかな。昔は、死のうとすることに対して、または死に抗おうとすることを頑張れたけど、今はそういうのないです。ていうか、そんなもの、頑張ってする事じゃないんですよね。耐えなくても大抵は生きられるし、死ぬこともできる。

私はただ、特定の人を失いたくないがために、とりあえず自分も生きてるだけ。まだ生きて会いたいから、と生きてるだけ。ほとんど人。みんなは、私に会いたくて生きてる人とかいないと思う。いや、たくさんの理由の一つに、私とまた会いたいが隠れてることはあったとしても、私と会いたい、という、それだけの理由で生きてる人はいないだろう。私は全然、他に生きる理由なんかないから、全然、あなたに会うため、だけで生きられました。だから私には何もないんです。