体育の授業Ⅰ

今日も体育の授業で誰とも馴染めなくて浮いている上に、一部の不良のせいで授業の雰囲気が悪くなっていることに耐えられず、ふらついて歩けない振りをし保健室に行きたいと訴えた。気分が悪かったのは本当だけど、半分は仮病だとバレている。教師から「またお前か」みたいな顔で睨まれる。

教師は私に嫌悪感をむき出しにしながら「保健室に連れて行ってやるから早く来い」と冷たく言い放った。その時点で、もう保健室じゃなくて屋上に行って飛び降りてしまおうか、などと考えている。教師に連れ出され廊下に行くと不良が暴れており、教師がそいつを宥めることになったので、私は耳を塞いで走って逃げる。

やっと辿り着いた保健室は、先客が沢山いた。校医が私に気付いて近付いてこようとしたけど、私は「やっぱり入るのはやめておきます」と作り笑顔で誤魔化し、またもや逃走。もうどこにも居場所が無い。今度こそ飛び降りよう、と屋上を目指して走っている。

 

私を保健室に連れていこうとした教師が、どんどんいろんな人の顔に変わった。最初は小学校の体育の先生だったけど、保健室に連れていかれる時は中学の数学の教師になっていたし、不良に怒鳴ってる時だけあの人の顔になっていた。不良のこと物凄い力で殴っており、見ていられなかったので逃げた。