今まで貰った手紙を読み返してじんわり心が暖かくなるのを感じながら、自分が他人に送った手紙は自動的に消滅してくれていたらいいのに……なんて思う。恥そのものだから。そんな考えが頭に浮かんできたばっかりに、返事が書けなくなってしまった。 いつも筆が…
私は病室にいる。といっても、今日の私は患者ではなく見舞客だった。ベッドに寝ているのは先生。信じたくないが、何時かこうなってしまうのかな、とはずっと思ってた。 昼下がりのきらきらした光に包まれながら、先生は眠っていた。私は先生を黙って見下ろす…
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